taCookey

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毎年やってくる冬至。
その日は毎回浴槽の中にゆずを入れ、ゆずの香りが漂うお風呂を堪能する。
その日は君ときまって一緒に入ってた。
ゆず風呂のような温かな笑顔を浮かべ、僕に何気ない話をしてくれる君が愛おしかった。
その時間が僕にとって大切なものだった。

仕事の帰り道、ふとほのかに香るゆずの匂い。
その匂いを嗅ぐだけで、今ではいない君が隣にいる気がして、道を歩いているのにお風呂に入っているように感じる。胸が体が、懐かしさで温まる。
気付けばゆずが僕にとって大切なものになっていた。
ゆずの香り

12/22/2024, 11:55:26 AM