リーニ

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私はどれだけの時間、落ち続けているのだろう、
どこまでも止まらずに落ちている。
地に足のつかない浮遊感。
今どこにいるかも分からない暗闇。
微睡んだような視界の中、ただいつまでもおちていく。
前も後ろも分からなくなって、すべてが絡まって、
光も暗闇もぜんぶ混ざって、
感情も理性もぜんぶぜんぶ混濁して、
自他が混ざり合いそうになった頃、
ぶつかった。

地面、じゃない。
水面、?でもない。
もっと温かい。いや、暖かい?
私の全身を呑み込むあたたかさに触れた。

そっと抱きとめた君を見た。
その眼差しを見た、温もりを見た。
君を感じて、君に触れた。
私は泣いた。
そんな叶うことの無い、夢を見た。
それは、夢だったんだ。

                 「こんな夢を見た」

1/23/2024, 12:50:00 PM