小さな翅をはためかせ、二匹の羽虫が飛んでいる。仲間たちはどこへやら、林の中には、見当たらない。「あっちだよ」「いや、こっちに違いない」風吹き、木々揺れ、香りが舞った。川辺に流れる潮風に、誘われ向かった小さな影は、湖に煤玉見つけると、遅かったと後悔を濡らす。一筋の光が伸びて、正しい場所を示すまで。『一筋の光』
11/6/2023, 8:43:44 AM