白米おこめ

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例えば、学校から帰る時。
傘を差さなくてもいいくらいの、細かな雨が降っていて。
どうしようかなあと思って、薄灰色の雲を見つめる時。
屋根から差し出した手に、雨がぽつりと当たった時。

例えば、仕事の休憩時間。
誰も居ない休憩室で、静かに携帯を眺めている時。
ペットボトルの結露で指先が湿る時。
食べ終わった後のビニール袋が、ゴミ箱の中に見える時。



…あなたの、例えばの中に。
私の書いた文章が、入ればいいなと願っている。


「哀愁を誘う」 白米おこめ

11/4/2024, 12:19:11 PM