『友達』
失恋したあなたが私の隣で静かに涙を流す。
ひく、ひくという声と、私が背中を撫でる音だけがやけに響いた。
少し落ち着いたあなたが、まだ濡れた声色でありがとう、と笑った。
「やっぱり、一番の親友だよ」
なんて笑うあなたは、私の気持ちには気づいていないのだろう。
まだ、それでいいのだ。
あなたが完全に立ち直って、新しい恋を見つめられるようになるその時まで、私はあなたの友達でいるから。
だから、どうか、私が気持ちを打ち明けたときには真剣に向き合ってほしい。
10/25/2024, 10:08:46 AM