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ココロオドルの続き

行かないで

10月31日
ハロウィン 皆 思い 思いの仮装を
楽しむ日 かぼちゃお化け
魔女 悪魔 吸血鬼 それぞれの仮装に
着がえるメンバー

ナイト 吸血鬼

ミーナ 悪魔

シズク 魔女

ハイネ かぼちゃお化け

ハロルド ネクロマンサー

マリア 死霊術士

「ハイネ 本当にその仮装で良いの?
顔見えないよ」とナイトが問いかけるが

「はぁ 何でこんな奇抜な格好だけでも
嫌なのに顔見せるとか拷問かよ!」

「でもハイネ吸血鬼 僕より似合うと
思うなあ....今からでも交換する?」

「断る!!」と男性陣がお互いの格好を弄って
いる横で女性陣は、「シズクとっても可愛いわよ!」「ありがとうミーナ 綺麗だよ!」とお互いの仮装を褒め合っていた

「っていうかハロウィンって何すんだ...」
ハイネ ハロウィンなんかやった事が無いので勝手が分からない 嫌 子供の頃に
両親からお菓子を貰った記憶があるような
ないような....


「子供達お菓子をあげよう」とネクロマンサー ハロルドが言う
「局長 違います まずお菓子を貰う方から トリックアトリートと言うんです」

「そんなこと言わなくてもちゃんと此処に
準備してるのになあ....」とハロルド
テーブルに広げたお菓子を両手で指し示す

(って言うか局長達....顔にハロウィン仕様のメイクをしてるだけでいつもと格好
変わんねぇんだけど....)とハイネが心の中で
思っていると....

「そうだ!!お菓子をあげる代わりに
私にそれぞれ悪戯をしてくれないかい?」

「悪戯?....」シズク ナイト ミーナが
それぞれ首を傾げる。

「局長 確か悪戯は、お菓子を持って無くてあげられなかった人が受ける物では?」

「良いじゃないか だって絶対私は
お菓子を準備するって決めてたし
絶対皆にあげるつもりだったし....
だったらその見返りに私に悪戯をしてくれ
ても良いだろう....」

何故か悪戯=罰ゲームを嬉々として受けたがるハロルド
「悪戯って....何をすれば....良いのかなあ」
シズクがハロルドに質問する。

「こんな事もあろうかと色んな悪戯を
籤にしてみたんだ さぁそれぞれ順番に
引いて見てくれ!」

ハロルドが紙製の真ん中に丸い穴が
空いた箱を用意する。

(何でそんなもの用意してんだよ...)とハイネ心の中で突っ込む

「じゃあまず最初は、シズク君引いてくれるかい?」最初に指名されびくりと背中を
震わすシズク「は....はい....」シズク
おそるおそる箱に手を伸ばし穴に手を入れる。

そうして出て来た紙を恐々開くと....
書いてあった文字は、....
【デコピン】シズクその文字を見て目を
丸くする。

「おお~シズク君悪戯の定番を引いたね
じゃあおでこに頼むよシズク君!」と
ハロルドシズクにおでこを差し出す

シズク一歩 後ずさり「痛そう 駄目 怖い」シズク目を瞑り拒否する。
「大丈夫だシズク君 遠慮しないで思いっきり来て良いよ」シズク涙を流しながら
親指と人差し指をくっつけてハロルドの
おでこに向かって指を弾く
ピッと小さい音が鳴っただけでデコピンの
衝撃は、あまりおでこに来なかった。
シズクは、「ごめんなさい....」と言って
おずおずと下がる。
ハロルドはそんなシズクににこにこしていた。

次は、ミーナ その次は、ナイトだった
ミーナの引いた紙は、....
【ビリビリ電流ペン】ペンのスイッチを
入れると持った人の手に軽い電流が流れると言う物 「本当に良いんですか?」
「いつでも良いよ!ミーナ君」
ミーナがペンのスイッチを入れると....
ビリッとハロルドの腕に電流が走った
「う~んこれは電気マッサージみたいだ
おかげで慢性的な肩凝りが直ったよ!
逆にありがとう!ミーナ君」

続いてナイトが引いた紙は....
【風船パニック】相手の耳元で風船に針を
刺して割ると言う物

ナイトがハロルドの耳元で風船に針を刺して割るとパアンと大きな音が響いたのに
またもやハロルドは、にこにこしていた
逆に大きな音の煽りを受けて
「うう~っ ふぇっうっぐすっ....」シズクの方が怖くなってしまい泣きそうに
なっていた。

それを見ていたハイネは、面倒くさくなる
前に方向転換してその場を逃げ出そうと
していた。
しかし「おやおやハイネ君ちょっと待ってくれ 行かないでくれ次は、君の番だよ」
引き留められて渋々振り返るハイネ
いつもだったら気付かれずに逃げられるのに今日は、かぼちゃお化けなんて言う目立つ仮装のせいで早々に気付かれてしまう
仕方がないのでハイネは、心の中で
突っ込んでいた事をハロルドにぶちまける

「これ何がしたいんだよ さっきから局長が微動だにしねぇから悪戯しても全然
もりあがらねェんだけど....」

「うん そうなんだハイネ君 問題はそこ
なんだ実は私は、あまり驚きと言うものを
昔からあまり感じなくてね試しに信頼している皆に悪戯をされてみたら驚きを感じられるかなあと思ったんだけど無理だった
みたいだ.....非常に残念だよ....」

(何のこっちゃあ....)ハイネが心の中で
呆れていると....
ガンッとハロルドの後頭部に凄い衝撃音がした。

四人は、その光景を目の当たりにして目を
丸くした。

見るとマリアが死霊術士の仮装の杖で
ハロルドの後頭部を叩いていた。

ハイネは、(あの杖今の今まで握ってなかったよなあ しかも凄い音がしたと言う事は、あれは、仮装用の杖じゃ無くて....
バインダー用の武器 局長 今ので死んだんじゃねェ....)

ハイネおそるおそるハロルドを見る
「マリア君今のは、驚いたよ!」
「お役に立てて何よりです」
マリアは、無表情でハロルドを一瞥すると
そのままハロルドを無視しツカツカと
シズクの所までお菓子を持って歩いて行く

「シズクちゃん怖がらせてごめんね
これ皆で食べてね!」

シズクは、風船の音に驚いてから
さっきから泣きっぱなしだったのだが
マリアにお菓子を貰い涙が引っ込み
「ありがとう」と微笑んだ

こうしてハイネ達はこのチームの力関係を
目の当たりにし今後マリアを怒らせる様な事は、絶対にしないと誓うのだった。

10/25/2024, 7:05:26 AM