蓼 つづみ

Open App

どうして「気を許したせいだよ」と言いながら、
私の嫌がることをするのだろう。

私は、ただ線を引きたいだけだ。
それが負担だと伝えたいだけだ。

境界を示した途端、相手は去る。
まるで、浸食できない私には用がないみたいに。

私は、友達でいたかっただけだ。

「好きだから甘える」と言いながら、
配慮のない態度を繰り返す。
それを、好きと呼ぶのだろうか。

負担だと伝えれば、
「じゃあやめようか」と、あっさり距離を取る。

結局、
“受け止めてくれる私”でしか、
関係は成り立っていなかった。

押せば動く存在だと思われるのが嫌いだ。

応じられないだけで、残念そうな顔をされる。
その反応が、私の輪郭を削る。

私は救われたいわけじゃない。
ましてや、過剰に煽てられて喜ぶわけでもない。
求めているのは、尊重だけだ。

どうして境界を示すたび、ひとりになるのだろう。
優しくされたいのは、私のほうだ。

それは私を好きなんじゃなくて、
私に映る自分の理想像を見ているだけなのに。

本当に気を許せる関係は、
線を引かれたときに、
それを“距離”ではなく、
“地図”として扱えることだ。

線を引いても、そこに居続けてくれると分かること。
それを、安心と呼びたい。

だから私は、
どこまでも受け入れる人にはならない。

それでも隣にいられる人とだけ、
関係を続けていく。

題 好きじゃないのに

3/25/2026, 10:23:44 AM