苑羽

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恥の多い人生を送ってきました。

なんて、書き出してはみたものの。私はかの文豪のように文才豊かではないから、思いつくままに話してみよう。

幼稚園の頃から、みんなに合わせるのが苦手だった。だから、いつも1人浮いていて、先生にも嫌われていた。
小学校に上がってから、恩師に出会った。
私の人生を変えてくれた人。誰よりも特別で、大切な
人。どうしようもない私を受け止めて、私の居場所は確かにここにあると、教えてくれた。
中学生になってから、私は生きるのが上手くなった。ような気がしていた。自分の世界と周りの世界を完全に分けて、自分を使い分けていた。そうやって自分を守った気でいた。そんな私を、父も母も疎んでいた。

こうしてみると、何と恥の多い人生だことか。
お前ほど不器用で、自己中心的で、情けなく、長けている箇所がない人間はいない。だから、これからは慎ましやかに、せめて人様に迷惑をかけず生きて行かねばならない。清く正しく生きるなど、貴様には到底できやしないが、せめてそれくらいはしなければ。
そう言われ続け、最初は反発する気持ちもあったものの、心のどこかでは納得していた。
なるほど、私の生きづらさは、私という人間が原因なのだ。

その日私は、私を殺すことに決めた。

2/25/2024, 11:23:33 AM