その日に起きた出来事と、そのときに抱いた感情を記録に残す。
感情は、こころに留めたままにしておくと、いつかこころから溢れてしまい、感情のコントロールが難しくなってしまう。
すると、世界が歪んでみえるようになり、自分の思い込みが暴走して止められなくなる。
自分の置かれた環境の酸素が不足して、息苦しくなり、その場に居続けることすら難しくなってしまう。
わたしが実際に、感情をこころに溜め込みすぎたことで、起きたことだ。
記録の一つ目として、わたしは毎日、A6サイズの小さなノート1ページにざっくりと今日起きた出来事とそれに伴う感情を記録することがある。
そうすると、自分のこころを可視化して、客観的にみることができる。
これにより、冷静に考えることができ、ある出来事に対して思ったことが、自分の主観や思い込みかもしれないと、気づくことができる。
感情は、自分のこころの中で完結することができる。完結できるものの中には、完結しない方がいいこともある。
悲しい感情、不安な感情など、1人で抱え込むと辛い感情は、こころの中で完結すると、こころから溢れてしまうときがある。
記録の二つ目として、自分でノートにまとめた感情をもとに、家族や友人など、自分が無理なく話せるだれかに話して、その内容を記録することがある。
話をきいてもらうだけでは解決できないことも多々あるだろう。
また、人の思いは、自分以外の他人が完全に理解できるものではないため、わかってもらえないもどかしさを感じるときが必ずある。
しかし、自分の悲しみや不安をだれかが“理解しようとしてくれる安心感”はとても大きい。
このようにして、だれかに話をきいてもらったときの、話の内容やそのときの自分の思いも記録しておく。
家族や友人以外にも、カウンセラー(臨床心理士など)によるカウンセリングを受けるという方法もある。
日本でのカウンセリングは、うつ病になったときなど、心を病んだタイミングで初めて受けるものというイメージがあるのではないか。
アメリカでは、カウンセリングは精神疾患を治すために受けるだけではなく、心の調子を整えるために気軽に受ける人が多くいるという。
配偶者が自分の話を理解してくれなくて悩んでいる、失恋して悲しいなど、まだうつ病などの精神疾患になる前のタイミングで、カウンセリングに訪れる人が多くいるという。
歯医者で、痛く無いけど少し黒くなっている歯が虫歯かみてもらって、必要なら治療をしてもらうように、こころを定期的にメンテナンスしているといえる。
このように、こころを定期的にメンテナンスすることで、精神疾患を予防するだけでなく、今の自分の感情や人間関係をじっくりと見つめることができる。
これを繰り返していくことで、やがて自分の習慣になり、生き方になっていく。
記録したノートは、自分の身近で大切な存在として、わたしを見守り、自分の進みたい道へ背中を押してくれることだろう。
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2/26/2025, 3:32:54 PM