友達に裏切られたあの日
泣きながら目をつぶって布団を被った
暗闇の中で幾度もシャウトした
私のシャウトの合間に
私の声ではない誰かの声で「ねぇ!」と呼ぶ声がする
目を開けると暗闇の中で
大人になった十年後くらいの私がいた
私より大人なのに波にもまれた彼女の瞳は澄んでいた
彼女は涙を溜めて私に訴えかける
「裏切られても、いつかはそれは謝罪に変わる。
裏切る理由はボタンのかけ違いから生まれる。
今はわからないだろうけど、
とにかく今は、めげずに学校へ通い続けて。
今の私はそのあなたの勇気で成り立っているの」
私はその澄んだ瞳にいつかはなれると信じて、
明日のためにまた宿題に取り組んだ。
7/31/2024, 2:14:25 AM