こかぴ

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海を散歩してると、少し薄汚れたガラスの瓶を見つけた。
汚いなぁと思いつつ、気になった私はガラスの瓶を拾ってみた。

中には、1枚の紙が入っている。

「見知らぬ誰かさんへ

この手紙を見つけてくれてありがとう。
毎日病院で暇だから、この手紙を書いています。
僕は病気でもう長くはないみたい。

このまま死んでいくのはいやだ。
死にたくない…

この手紙を読んでくれた誰かさん、

僕と一緒に逝こうよ」


私は思わず紙を投げ捨てた。
もう、なんなの…
せっかく気分よく散歩してたのに。


その日からだ。
視線を感じるようになったのは。

最初は少しの違和感だったのが、今はすぐ近くに感じる。


今も目の前に…


いやだ…死にたくない……よ………



「誰か」

10/3/2025, 1:45:25 PM