スミキ

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「枯葉」

かしゅ、と枯葉を踏む音を想像すると、幼稚園児くらいの小さな人間だったころを思い出します。

どうしてかと考えてみたのですが、今よりもはるかに背が低く、ひしゃげる枯葉の音がずっと大きく聞こえていたからかな、と。
枯葉の山を蹴り上げ、目の前に地味すぎる色のシャワーを降らせていたことなど、紐づいてたくさんの景色が浮かびます。

と、同時に少し寂しい感じもします。
大きな人間になって、枯葉はいつしかただの地面の一部になってしまった気がするのです。

かしゅ、という音を去年は聞いたかしら。
いや確実に聞いてはいるのですが、覚えていないかも。

数十センチ離れるだけで、こんなに解像度が下がってしまうものか、それとも距離以外の原因なのか。
全部が新しかったころの感性をふとうらやましく思ってしまう、そんな季節外れのお題でした。

2/20/2023, 5:19:15 AM