七変化

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ずっと君を探していた。

かつて僕に手を差し伸べてくれた、太陽のように明るくて優しい人。
僕にはあまりにも眩しすぎるように思えて、傍に居たいのにそれが少し苦しかった。
だから、君から離れることを選んだ。

それでも君の笑顔は僕の脳裏に焼き付いて消えてくれなかった。君を忘れられなかった。
君のような人になりたいと足掻いて、悩んで、振る舞った。

そんなある日、君に再会した。
君の笑顔は昔のままで、相変わらず、僕にとっては太陽のようだと感じた。
君の笑顔が見られないのが嫌で、かつて君が僕にしてくれたようにしたいと思ったんだ。
君は覚えていないかもしれないけれど、僕は君に救われたんだ。
だから、僕は君にその恩返しをしたいと思ったんだよ。

でも、それでも、やっぱり僕は君のようにはなれなかった。
かつて君は僕を笑顔にしてくれたのに、僕は君を笑顔にはしてあげられなかった。
そうして僕はまた、君から離れることを選んだ。選んでしまった。



ごめんね。やっぱり僕は、太陽《きみ》のようにはなれないよ。
さようなら。どうか、お元気で。

8/7/2022, 5:29:14 AM