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書く習慣:本日のお題「子供のままで」

基本的に私は子供のままで生きている。そりゃあ職場では社会人として大人の振る舞いを心がけているけれど、小学生の頃から変に白けたツラをしたクソガキだったので、根本的な部分では成人する前と後で変わった感じはしない。

やりたくないことはできないので、家事も美容も最小限だ。平日の自由時間はずーーっとソファに寝っ転がって読書とネットサーフィンである。休みの日も基本的にベッドかソファか床でゴロゴロしている。

勉強とかも全然しない。入社したばかりの頃は「職場の役に立てるようにちゃんとしなきゃ!」と肩肘張っていた気がするが、プライベートまで張り詰めていると職場でヘロヘロになってしまうのでやめた。わからないことはその場で調べるか質問するかすればいい。幸い、自分で全部暗記していなくても許される職種である。意識が低くてもなんとかなる職場で本当に助かっている。

ところが、実家に帰ってみたら、子供のままではいられなかった。

親が私を子供扱いしない。
基本的にお客様扱いなのだ。

親が外出する際は、かなり丁寧に「洗濯物を取り込む」とか「食器を洗う」などを依頼される。実行すると、帰宅後の親がものすごく喜ぶ。

子供の頃は「やってないと怒られるが、やってもそんなに喜ばれないタスク」みたいな扱いだったのに、今は「え〜〜〜〜ありがと〜〜〜〜!!」くらいの熱量で感謝される。まるで、本来は私がやらなくていいことを、気を利かせてやった時みたいなテンションなのだ。しかし、頼んできたのは親である。

親が私を家庭運営の正規メンバーから外したからだろうか。それとも、「帰省した娘」は「もてなすべき客人」なのだろうか。

食事の配膳にしても、子供の頃は「お箸並べて」「お皿持ってって」とキッチンの母からあれこれ言われていた。しかし、帰省した身分になると「座ってて」と押しとどめられて、箸も取り皿もお茶も出てくる。

母一人を立たせてゆっくり座っているのもよくないと思い、「座ってて」と言われる前にキッチンをうろうろしてカトラリーやコップを用意する。

「もう! 狭いんだからあっちで座ってて!」

母の一喝で謎が解けた。

どんくさい私(大人サイズ)がキッチンにいると、母の動線を塞いで邪魔だったというわけだ。

私はおとなしくリビングへ戻り、ケトルで沸かしたお湯を急須に注いだ。お湯の勢いがありすぎて急須から茶葉とお湯が泉のように溢れてテーブルに広がり、即座に父が「こぼした!」と声をあげた。

「お、お茶には除菌効果があるらしいじゃん」と言い繕い、私は粛々とテーブルを拭き始めた。

5/13/2026, 3:37:53 AM