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『ごめんね』

間違っていたのは何時だって私だった
そんな事、どうしようも無い程に分かりきっていたけれど
私の中に巣食う醜いプライドがその言葉を喉の奥に閉じ込めた
君は仕方無いなと笑っていたけれど、
その胸の内ではきっと私に呆れていたんだろう

一方的に頼って、甘えて、都合が悪くなれば突き放して
こんな我が儘な人間を放って置けないなんて、
お人好しにもほどがある
それとも別の理由があったのだろうか?

今となってはその答えに価値など無く
君に伝えたかった親愛の言葉は言えず仕舞い

けれど、無責任かもしれないけれど
この言葉だけはどうしても伝えたい

5/29/2023, 10:44:05 AM