12歳の叫び

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雨音に包まれて、勉強をした。


とても憂鬱だ。


頭が痛い。


ずっと寝ていたい


それなのに

私は勉強をするしかない。


やりたくないなあ、でも。


やるしかない。

来年は受験生で、漢検3級を控えている。

休む暇がない。

そんな私に、先生はまた試練をだす。


「〇〇さんが保健室の隣の教室に来てるから、給食を届けて欲しい」


そう言った。

あー、あの根暗な子か。

みんなにいい顔して、とても仲良い訳でもなくて、悪い訳でもない。

“クラスメイト”という関係を築いている私の唯一の欠点。

それは、ひとりぼっちで、みんなに馴染めてない。不登校同類の子に好かれること。

何話しても笑顔でいい反応をする。すると、いつも黙ってる癖に、休み時間になるといつも話しかけてくる奴が出てくる。

頭痛いのに、まあでも。どうでもいいしいい顔して話を聞く。


その繰り返しだった。




「あー……、分かりましたー」


適当に返事をした私は、給食を作って、面倒な階段をおりて持っていく。



「給食届けに来たんですけど」



「あ、ほら、届けに来てくれたよ」


先生が不登校に話しかけた。



「ありがとう……」



そう言って受け取った。


自分が受けいれたのに、イラつきが止まらなくて、黙って教室を出た。


別室登校になるのはどうだっていい。迷惑もかかんないし。


でも、友達もいないのに別室登校になって、給食まで届けさせる?



去年なんか、「部活も委員会も一緒にして」と先生に言われた。


大して仲良くないし面倒だった私は部活も委員会も入らなかった。


雨の日、イラつきが止まらなかった──



ーー

みんなにいい顔するのやめた方がいいね! きちんと給食届けたくないって先生に言ったし、嫌なことはきちんと言お!


6/11/2025, 12:22:55 PM