せつか

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「たとえ間違いだったとしても、後悔なんかしない」
そんな台詞を何かで読んだ。
多分漫画か何かだったと思う。
私はその台詞の力強さと、言った人物のまっすぐな、自信に満ちた瞳に怯んでしまったのを覚えている。

――そんな筈あるか。
そう思ってしまった。
私なんか後悔だらけだ。
間違ったことそれ自体にも、間違って、誰かに迷惑をかけたり傷つけてしまったことにも、未練と後悔の念ばかりが積もっていく。

後悔しないと言い放つその自信はどこから来るのか。
間違えたことを悔やんで、悩んで、それでもその選択しか出来なかったことをずっと背負っていく。

フィクションはフィクションだから、夢みたいな台詞も許されるのだろう。


END

「たとえ間違いだったとしても」

4/22/2024, 3:12:21 PM