佐久夜の手記

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熱に浮かされた夜の花畑は
この世のどんな場所より美しい

きらきら、ふわふわ、ひらひらと
微睡みと幻覚が私を誘う

熱が引いた夜、あの花畑は
一体どこに行ってしまうのだろう

消えてしまったのだろうか、そう思って
熱が引いたことを心底無念に思うのだけれど

月日が経って、熱を出して
あの花畑が、美しい花畑が
再び眼前に現れる

ああ、花畑は消えてなどいなかった!
あの花畑は、美しい花畑は
いつだって私の心の中に

9/17/2021, 10:21:50 AM