たやは

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子供のように

秋晴れの今日は自治会の運動会が行われる。コロナ禍から5年。久しぶりの運動会だ。朝から弁当を持って孫を連れて、近くの学校の運動場に出向いた。

「お。三郎さん。おはようさん。今日は何に出るつもりかね。」

自治会の運動会では、誰がどの種目にでるかは決っていない。自分が出たいものに申し込むだけだ。運動会と言っても、大人たちは酒が入れば上機嫌だ。

自治会の運動会は大人たちの運動会と言っもいい。もちろん、子供が出る種目もあるが大人と一緒に出る玉入れや綱引きなどがある。

そして、リレーは大人たちの独壇場だ。

「位置についてー。よーい。どん。」

俺のチームは、三軒隣りの和男さんと向かえの川本さん、いとこの貴ちゃん。そして俺だ。平均年齢65歳前後。目指すは優勝だ〜。

「お〜!貴ちゃん!がんばれ〜。」

「川本さん。走れ〜。三番目だ~。」

「和男さん〜。あ!え!なんで転ぶだよ」


ピーポー。ピーポーピーポー

転んでしまった和男さんは、起き上がれず担架で救護所に運ばれたが、痛みがひかずに足が動かせなかった。そして、救急車に乗って総合病院へ搬送された。

久しぶりの運動会。酒も入り子供のようにはしゃぎすぎた。いい年した大人がはしゃぎすきた結末だ。

俺でなくて良かった。かもしれない。

10/13/2024, 10:37:04 AM