星空の下で、彼女に出会った。
彼女が緩やかに笑みを浮かべ、僕を見るから。
僕は、その微笑みに目を奪われてしまった。
星が全て霞んで見える中で、彼女だけが輝いている。
鼓動が速くなる。緊張で上手く声が出ない。
あの、と振り絞った声は彼女に届かず消えてしまった。
彼女がゆっくりと、僕に向かって手を伸ばす。
まるで僕を招くかのように。
誘い込まれた僕は、おぼつかない足取りで君に近づく。
そうして彼女に手が届きそうになった時、
彼女は輝きだけを残して消えてしまった。
小さな星の欠片だけが、足元に残っていた。
きっと彼女は、落ちた流れ星だったのだ。
だから、星の欠片を拾って、集めて。
あるいは同じ場所に行ったら。
再び彼女に会うことができるだろうか。
その輝きに彼女を重ねながら、
今日も星を探して歩き続ける。
4/6/2024, 4:20:42 AM