『 アケボノソウ 』
時刻は4時30分
あとすこしで
日が明ける。夜が明ける。
山本羽月、それが私の名前。
私はこの夜が明ける瞬間が好きだ匂い、鳥の声、少しづつ明るくなってゆく世界、
まるで世界でたったひとりになった気がする。
でも私はたったひとつだけ大好きなものがある。
それは4時半にもかかわらず、町中を走っている夏樹という男性だ。
窓から見ている景色にいつもあの人がいる
いつしか走っている夏樹さんに応援してしまっている自分がいる
見つめている自分がいる
これは恋だと今朝気づいたばかりだ。
『 夜明け 』
9/13/2023, 10:44:36 AM