みりん

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ここは病室である。

しかし、周りには誰もいないし、
ナースコールは鳴らせない。

この完全なる個室には窓が存在している。
その窓は順々に人々をうつす。

僕はなんのやる気も起こせなくなる病に罹っていた。
何年も前にもらった診断書には、
もっと難しい言葉で書いていたようだったが、
もうとっくの昔に忘れてしまった。

でも、ここでは何もする必要がない。
僕はベッドで横になったり、ゲームをしたり、
音楽を聴いたり、歌を歌ったりするだけ。

スポーツだってしたい時にすればいい。
僕は身体が不自由な訳ではなかったから、
この個室をでて真っ白い体育館で遊ぶことができた。

また今日もあの窓には人々がうつる。
どうしてみんな同じような地味な服を着て歩くの。
どうしてみんな急いで同じ方向に歩いていくの。
どうして俯きながら電車に乗るの。
どうして。

僕は、この病室で楽しく暮らせる。
どうしてみんな働かなきゃいけないの。
ロボットに働いてもらって、
文化に触れたらいいじゃないか。

僕は誰にも会わないで、
この病室で1人で過ごしているけど、
幸せだよ。

僕がしなきゃいけないことは全部、
機械に任せちゃったから。


「病室」




「書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!」
というオプチャの管理人です!!
誰でもかーんげいです!ぜひ来てください!

8/2/2024, 2:47:09 PM