「ただいま、夏。」
貴方と迎える夏は、もう何度目だろうか。
貴方は、夏になると僕の家に転がり込んでくる。
そして、夏が終わるとふらっと姿を消す。
夏が来る前はどこで過ごしてるの。
誰と一緒にいるの。
そろそろLINE教えてよ、
まだ、ここにいてよ
言いたいことは山ほどあるが、
言わない。
言えない。
なぜなら、貴方の心に踏み入った瞬間、この関係は壊れてしまうと分かるからだ。
何も知れなくても、貴方に会えればそれでいい。
貴方と一緒にアイスやそうめんが食べれるなら、
喜んで全てに蓋をする。
たまに、貴方の冬服姿を妄想するけれど、それは許してくれるかな。
風呂上がり、ベランダで涼む貴方を見ながら、今年も
こっそり秋がくるまでのカウントダウンを行う。
来年も、照れくさそうに言う「ただいま」が聞けることを願うばかりだった。
8/4/2025, 3:39:22 PM