フクロウに似た人は言う。
やりたくて雑貨屋を
やってるんじゃないと。
狐に似た人は言う。
おりたくて白雲峠に
おるんやないと。
少女はわからない。
やりたくないなら
やらなきゃいい。
居たくないなら
どこか違う場所へ行けばいい。
何故好きなことをしないのか、
茶髪のネブラスオオカミの
少女には
わからなかった。
白髪の少女、
ネブラスオオカミの長は言う。
1割に入るネブラスオオカミなのだから
いずれ君にもわかると。
それすら何のことかわからない私に、
本当にわかる日が来るのだろうか。
群れの中でも特に理解力が足りず、
よく1匹でいる私に。
月を見上げる度思い出す。
フクロウに似た人の、
狐に似た人の、
長の寂しそうな顔。
何かを思い出すような顔。
何かを諦めたような顔。
1番苦しいのは
私がその顔を見ても
何も出来ないこと。
でもお喋りなカモメは言う。
それでいい。
後ろを振り向かず、
ただ歩いていればと。
"Good Midnight!"
まだ遠くて遠くて
見えやしないけれど、
私もいつの日か
好きなことが出来なくなる。
何かを諦めなければいけなくなる。
嫌でもわかってしまう
その時まで。
4/4/2026, 3:27:00 PM