幼稚園の頃、よく友達と手を繋いで帰った。
おうちに遊びに行った帰りは、離れがたくて、手をかたく握りあい、
「手と手がくっついてはなれないー!」
なんて言って、2人の母を困らせた。
幼稚園から、小学校に上がって、手を繋いで帰ることはなくなった。だんだんと、手と手を繋げる距離で居ることも減っていって、中学生になる頃には、『昔仲良かっただけのただの同級生』になっていた。高校受験が決定的な別れ道だった。
かつて手を繋いで離したくなかったあの子とは、高校進学以降会っていない。今どうしているのかも知らない。
それでも、手をかたく握りあって別れを惜しんだあの思い出は、何故か今も忘れがたく、私の心に刻まれている。
12/10/2024, 7:02:22 AM