「今日は君に大事な話がある」
「なに?」
「僕たち別れよう」
「オッケー」
「え?」
「じゃあね、元気でね」
「ちょちょちょちょちょちょちょ、待ってよねぇっ」
「なに?」
「その、なんでよとか嫌だよって言わないの?反論一切ナシ?」
「反論してもねぇ」
「へっ?」
「あなたがそうしたいのであればそれを尊重するしかないし」
「え、なんでよ」
「そもそもこちらに非があったのであれば、しっかりとお詫びをせねばなりませんね。この度は大変申し訳ございませんでした」
「ねぇ待ってよ何。ていうか誰」
「今後このようなことがないように、今回のことをしかと受け止めて、今まで以上に邁進してゆきたいと思います故」
「ねぇなんでそんな難しい言葉使うの。いつも“うんち”とかいう君がそんな敬語知らないはずだよ」
「つきましては今回の件を全面的に認め、あなたとお別れすることで責任を取る形とさせていただきます」
「え、やだ」
「それでは」
「ねぇ!エイプリルフールだから!別れない!」
「……申し訳ございませんがもうこれは決定事項ですので」
「やだよ!何それ認めない!取り消してくれ!」
「と、おっしゃいましても」
「じゃないと僕は首をくくるぞ。死ぬぞ」
「左様でございますか」
「え」
「それではこれよりお別れの挨拶を」
「ねぇーーーーっ、嘘だから。別れたくないし死にたくないの。大好きなの君のこと」
「……あんたエイプリルフール向いてないよ」
「ダメだよ?僕と別れたらダメだからね?」
「えーどうしよかな」
「んもーバカぁあ」
4/2/2024, 3:47:28 AM