その冬
わたしはたくさん暇つぶしをした
こたつに入って
パズルを延々と組み立ててみたり
おとなのぬり絵を
そりゃもう丁寧にぬりはじめたり
(30分すると飽きる)
ドイツ語なども無意味に覚えてみたりした
外では木枯らしがビュービューと
脅すように吹いていたけれど
わたしは安全なところで
本当はやらなければいけないことを
全部無視して
だらだらと過ごしていた
そうして春になるまで
冬眠するように
冬を過ごした
それはあなたと別れた冬
わたしは少し未来を見失って
途方に暮れたけど
いい大人だから
あなたの相手はわたしではないと
納得もした
だけど少し世界を止めて
冬の中に閉じこもりたくなったんだ
本当は最後の日
みかんを投げつけて
全部投げつけてやろうかと思ったの
何ふざけたこと言ってんのと
でも、みかんが潰れたら
なんだかやだな…と
どこか冷静なつまんない
わたしだったから
「わかった」と応えただけ
木枯らしがせめて
あなたに冷たく吹けばいい
わたしはこたつにくるまって
しばらくは
青春の無駄づかいのように
暇つぶしを続けるだろう
(テーマ 木枯らし)
1/17/2026, 6:35:24 PM