宮平和実

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「誇らしさ」
 
 大学のゼミで「誇らしさについて」という題でレポートを提出という課題が出た。
 自習室で頭を抱えて、私は悩んでいた。
「誇らしさねぇ…ないなぁ」
  私は呟いた。
「あるよ!君が誇らしさを持てる事!」
  隣で勉強していた君が、私の独り言を聞いて言った。
「えっ?」
 私は首を傾げた。
「君がこの前、イラストのコンクールで賞を取った事」
 君は私の目をじっーと見つめて言った。
 「ああ!日々の課題や色々な事があって忙しくしていたから、忘れていたよ」
 私は思い出しながら、言った。
「いやいや、忘れないで」
 君は、呆れたように言った。
「僕は、そんな君の彼氏で、誇らしく思うよ!」
 深呼吸し、君は誇らしげに言った。
「誇らしいと感じる事は、もっとたくさんあるんだけどね。今度、伝えるよ」
 ボソッと君は言った。
 私は赤面した。
「ありがとう。これでゼミの課題が出来そうだよ!」
 私は君の言葉を聞いて、とても嬉しくなった。
「いえいえ!」
 二人共、笑顔になって笑い合っていた。

 君が、私の事をそんな風に思っていた事を今回知れて良かったと思った。
 私は、君の事をこころ優しい、かっこいいところが誇らしく、君の彼女で良かったと思う事を今度、話したらどんな表情を君はするだろう?と想像して、心が、躍る。
 そんな事を考えつつ、私はレポート作成を進めた。
 

8/16/2024, 11:05:18 AM