神様だけが知っている
七つまでは神のうち。
数え年七歳までの子供は人の子ではなく神の子である。
神様は子供に言った。
子供が生きるか死ぬかは親の匙加減一つで決まります。
愛しい子よ、貴方たちがご両親に愛され、健やかに生きられるように魔法の言葉を授けましょう。
喋れるようになったらこの言葉をご両親に言うのですよ。
「あのね、まま、ぼくはね、おそらのうえで、かみさまといっしょにぱぱとままをえらんでうまれてきたんだよ」
辿々しく話す幼い子供の視線の先には、こちらに向かって微笑む神様がいた。
7/5/2024, 9:45:05 AM