「ホントのあたしはこんなもんじゃないの!」
ふんと鼻を鳴らす。バツだらけの答案用紙。とうとう言い訳も尽きたのね。ああ、私の子はどうやら頭がよくないようです。知っていたけれど。
そう、知っているのよ。あなたのことはすべて。
何年一緒にいると思っているの。
なのに、「こんなもんじゃない」?
落ち着いて。これがあなたの実力よ。認めなさい。
でもね、頑張ってるあなたも知ってる。最近なんだか急に大人びてきて知らない人に見える時もある。まだまだお子様のようだけれどね。
たしかに、あなたの言うとおりかも。あなたはまだまだこんなもんじゃない。だから、これからもまだ私の知らないあなたに会えるはずね。待ってるわよ。私はね、あなたの成長がなによりの楽しみなのだから。
「はいはい、伸びしろに期待ね」
1/30/2025, 3:26:22 PM