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目が覚めると、そこには美しい海が一望できる大きな窓が広がっていた。どうやら海辺に建てられている家らしい。僕が起きてこないことを心配して、Iくんという人が来た。どうやら今日はみんなで海へ泳ぎに行くのだという。僕は少し混乱していた。それを見てIくんは「疲れているんじゃない?最近、大きな依頼をこなしたばかりだから。」と言った。どうやら僕は画家として有名なのだと。下に降りよう、みんな待ってるから。と、Iくんに連れられて1階に降りる。リビングには、Iくんが教えてくれたBくん、Cくん、Kくん、Rくん、Nくん、Hくんがいた。みんななかなか起きてこない僕を心配していたらしい。みんな口々に大丈夫かと聞いてきたので、僕は大丈夫。と答えたら安心したようだった。そこから準備をして、目の前の海へ向かった。みんなと一緒に沢山泳いだ。今日のことは僕のリフレッシュを兼ねて行われたのだと。とても楽しかった。みんなで笑いながら帰った。僕は疲れてしまったのだろう。家に着いてベッドにダイブした瞬間寝てしまった。
それから僕は自室のベッドで目を覚ました。あの出来事は夢だったのかな?そう思っていた。彼らと過ごした時はとても楽しかった。夢の中だけでなく現実に彼らがいたらどんなに楽しい日々を過ごせるのか。母の仕事の都合で誰も知り合いのいないこの地へ引っ越してきた僕。友達もいないし、毎日退屈だったんだ。
朝食を食べて、学校へ言った。クラスに行くと、クラスメイトが教えてくれた。今日は転校生がうちのクラスに7人も来るのだと。夢の中で出会った彼らだったらいいのに。それは現実となった。転校生7人は夢の中でのIくん、Bくん、Cくん、Nくん、Rくん、NくんKくんだったんだ。なぜ?不思議だった。どうやら彼らにも記憶はあったようだ。僕は初めての友達が出来た。
最後の最後でようやくわかった。何故夢の中での存在が現実にも存在しているのか。答えは、今日が「七夕」だったから。無意識のうちにお願い事をしていたんだ。友達が欲しい。心の許せる友達が。
こんな幸せな出来事は一生起きないだろう。

これは僕が体験したある年の七夕の不思議で楽しかったお話。

7/11/2024, 1:41:31 AM