まそむ

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故郷での年越しは、除夜の鐘つきと決まっていた。お寺さんに行って、大きな焚き火にあたり、確か最初のうちはおでんと甘酒も無料で振る舞われていたと記憶している。時間が近づくと皆が鐘に向かって並び、何となく列を作る。お坊さんがお経を唱えて最初に何度か鐘をつき、続いて並んでいた一般客が順につく。港から汽笛がボーっと鳴ったら年を越した証拠だ。

そんな年越しも、おでんや甘酒がなくなり、鐘つき希望者が多すぎて整理券が配られるようになり、今では有料化したと聞いている。

引っ越して、めっきり、お寺に行かなくなった。
今では神社で二年参りすることも少ない。
正月早朝に簡素な初詣をして済ませている。

でも遠くから除夜の鐘が聞こえると、あの子供時代の年越しのワクワク感を思い出すのである。

【遠い鐘の音】

12/13/2025, 10:12:59 AM