欠損品

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ゆずの香りがする また貴女の声を思い出した

台所にふらっと
特に好きな訳ではないけれど ゆずサイダーを作ってみる

小さい頃のこの季節はよく一緒にゆず風呂に入ったよね。
私達 いつから変わっちゃったんだろうね
いつになったら元に戻ってきてくれるのかな

こんなに想っているのに 人間って不思議なもので
どんどん顔も忘れていく

顔も声も想いも
全て忘れてしまう前に お転婆な貴女を探すために
ゆずの香りが漂う浴槽
ここで、貴女と同じ様に 同じ楽園に

すぐ迎えに行くから
また一緒に 庭で採ったゆずを浮かべよう


フィクション

12/22/2024, 11:58:31 AM