春になりかけているとはいえ、朝はまだ肌寒い。
目を開け側にあるスマホを手に取ると「6:09」と表示された。
土曜日で休みなのにいつも通りの時間に目が覚めてしまうのは、5日も続く仕事のせいなのだろう。
もう一度寝てしまおうか。
そう思って寝返りを打つと、すぐ横の胸下あたりに自分以外の温もりを感じた。
思わず手を伸ばすと、ふわふわとした感覚と同時に小さな鼻息が指先をかすめた。
「あ、ここで寝てたんだ。」
そう呟くと側にあるふわふわはもぞもぞと布団から出てくる。
枕元までくると、グッと背中を丸めて伸ばすような動きをしてからブルブルと体を震わせた。
“おはよう”と少し掠れた声で挨拶すると、いつもの、あの安らかな瞳がこちらを見ているのが分かった。
掛け布団を軽く持ち上げてもう一度入ってきてくれるのを待つが、そんなつもりはないのか真っ直ぐ自分の食器が並べられている場所へと歩いていく。
もう少し寝ようと思ったのにな、なんて思いながら起き上がり、あの子のご飯を準備するのだ。
ねえ、今日は休みなんだ。
ずっと一緒にいれるよ、何しよっか。
そんなことを聞けば、“にゃー”と可愛らしい返事が返ってきて私は思わず笑みが溢れた。
3/14/2026, 12:33:20 PM