《誰そ彼。逢魔が時》
(刀剣乱舞/江雪左文字)
昼から夜に移り変わる頃。
所謂《黄昏時》という時間は、1人で出るのは危ないと誰かが言っていた。
逢魔が時。誰そ彼。
相手の顔がよく見えない時間だからこそ、良くない物と遭うかもしれない。
そんな事を言っていたのは誰だったか。
本丸の《彼岸花》の景趣の向こうに誰かの姿が見えたのは、この時間帯だったからなのか。
近侍の江雪は直ぐに気づいたが、審神者には見えていないようだった。
(彼岸が、此岸に繋がってしまったのでしょうか...)
そんなことを考えながら、審神者の見えぬところで静かに手を合わせ、あの者が本丸内に来ないことを祈っていた。
10/1/2024, 12:29:34 PM