ラクガキ

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【小さな命】


 土砂降りの夜。
 妊婦の妻がずぶ濡れで仔猫を拾ってきた。

「飼う」
「エッ」
「飼う」
「反対…したいかな」
「だって弱ってる」

 ムウと不満を表す彼女は臨月である。なぜこんな天気の日に外出したかと言えば、今朝の散歩で仔猫の鳴き声を聞いたからと答えた。姿が見えず、探すのに手間取ったと。

「わたしがお世話する。あなたの手は煩わせない」
「えー…」
「お願い」

 …。結局、ぼくはこのお姫様に弱いのである。

2/25/2026, 9:43:20 AM