猫宮さと

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《空を見上げて心に浮かんだこと》
どこかのひろいそうげんを、『ふしぎないきもの』がテクテクたびをしておりました。
うまれこきょうのもりからはじめてそとにでた『ふしぎないきもの』。
みるものきくものぜんぶがはじめてばかりで、まいにちがたのしい。

くさのあいだをフワリとはしるかぜのなか、『ふしぎないきもの』はそらをみあげていました。
もりのきのあいだからみえるおそらもいいけれど、
そうげんのおそらは、てをひろげてもかかえきれない、おおきなあお。
きれいだな。すてきだな。

いつかともだちみんなとあつまって、あおいおそらをおよぐんだ。
たくさんのひとがすんでいるおおきなだいちと、ひろいうみをながめるんだ。

あれ?
『ふしぎないきもの』はかんがえました。

うみ、ってなんだろう。

このせかいは、おそらにうかんでる、ひろいだいちのうえにある。
たびをしながら、おそわったんだ。
『ふしぎないきもの』は、えらいでしょうと、むねをはりました。

だいちは、そらにうかぶもの。くもは、てのとどくだいちにうかぶもの。
でも、ぼくのこころにうかんだのは。

ぼくは、しろいくものそばをみんなといっしょにとんでいる。
でも、みどりのだいちはずっとずっとしたにある。
そのだいちのまわりを、たくさん、たくさんのあおいみずが、かこんでた。
おそらのような、きれいなあおだった。

どうして、こんなことがおもいうかんだのかな。

『ふしぎないきもの』はあたまをひねってかんがえましたが、
どうしてなのかは、おもいうかびませんでした。

それでも、こころにうかんだけしきがとてもきれいだったので、
『ふしぎないきもの』はこれまたワクワクしながら、たびをつづけるのでした。

7/16/2024, 12:54:44 PM