徒花

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「この場所で」

初めはなんとなくだった

なんとなくはじめて不定期に呟いて

始めた頃は辛さや苦しさの捌け口として利用していた。

思った事を思ったままに書いていた。

普段あまり話せないことを赤裸々に。

周りには話し合える人も、聞いてくれる人も居ない。

だからこの場所に自分の思想や考えを書き連ねた。

独自の視点と解釈で心の内を呟いた。

ただ逃げたくて、行き場のないこの気持ちを吐き捨てるように。

居場所が欲しかった。

才能もない、得意なこともない、優れた頭脳もない、何も持ってない。

周りは出来ているのに自分は出来ない。

自分より若い人が自分と比べれないほど上にいて

それなのに自分は出来ていない。

周りを見る度、自分が嫌いになった。

周りを見る度、自分は駄目なんだと思った。

上を見れば見るほど自分の評価が下がっていく

私一人、居てもいなくても変わらない世界

私みたいな人は見向きもされない世界

何かしら個性を持っていたり、その人にしか出せない何かを持っていたり、特出していないと舞台に立つことすら厳しい世界

それくらい厳しく残酷な世界

だから自分なりに抗った。

それでも結果がついてくるとは限らない。

周りとの差が広がっていくばかりで、ただただ現実を叩きつけられるだけだった。

その頃はとにかく現実から逃げたかった。
目を背けたかった。

何も無い空っぽな自分を受け止められなかった。

そんな精神的に不安定な時期になんとなく始めた。

バグだったのかもしれないが最初はいいね機能はなくて、ただ呟くだけだった。

ある日メニュー画面を開いた時に数字が表示されていいね機能があるのだと知った。

それと同時に他人に見られていたんだと初めて気づいた。

オフラインでお題が出てただ書いて終わりだと思っていた当時は驚いた。

それでも続ける事にした。

書いてるうちに"此処"は私にとって居場所の一つとなった。

いいねが読んでもらえてるのだという証の様で嬉しかった。

こんな文でも読んでくれているのだと。

貴重な時間を自分の文を読むのに費やしてくれる人がいる。

もっと読みたいと思ってくれる人がいる。

それは自信にも繋がった。

他のことも頑張ろうと思えた。

だから私はこの場所で夢の為にも、もっと成長していきたいと思った。


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* 後書き

改めて読んでくださってありがとうございます。
大変、励みになっています。
こうして読んでくださる方がいるというのは幸せな事だなと感じます。
独自の解釈ではありますが文や物語というのは誰かに読まれて初めて力を発揮するのかなと思いました。
誰かに読んで欲しいと想い書かれたものは特にそう感じます。
誰かに読んでもらわなければ始まらない。
でもそれは自分自身ではどうにもできない。
読み手がいて初めて成り立つ。
誰かが読んでくださっているからこそ私はこうして書き続ける事が出来ているのだなと改めて実感しました。
まだまだ未熟者ですが私なりに成長していけるよう頑張ります。




2/11/2023, 2:41:21 PM