やまんば

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 久しい友人に声をかけられたはずなのに、目を開けるとそこはソファーの上で、あぁ夢だったんだと理解するのに数秒の時間を要してしまった。
 それは、眩しくて楽しくてどこか儚げだった。

 真昼の夢はいつもすぐに忘れてしまう。それなのにあの嬉しそうな友人の顔を今も輪郭まで思い出せてしまうのが、私は少しだけ不思議だった。

/真昼の夢

7/16/2025, 8:11:45 PM