やなまか

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魔物に食料代わりにさらわれて2日経つ。
「死なれては困る」
粗末な容器で水が与えられた。

最初は泣いていたけどお腹が空いてきた。
「もう少し後で食べるとしよう」
付近で盗んできた食べ物が与えられた。

寒かったので藁を編んで靴や外套代わりにした。
「いいな、それ」
大きなパンツと靴とマフラーを編んであげた。

ちょっと工夫して敷物も完成した。
「もう少し太ったら食べてやるからな」
甘みがぐっと増した果物が与えられた。

箒を作って洞窟を掃除して
火を付けるのもうまくなって、暖を取り煮炊きもできるようになったし、雪から水を得るようになった。

「冬が来たら食ってやる」
熱を出して寝ているとそう言われた。

やっと熱が下がり起き上がる。
枕元のそばに花がそっと置いてあった。


11/17/2023, 11:06:20 AM