桜が満開だった。ところどころに黄緑色の新芽も混じる。ひらひらと落ちる花びらも美しく、桜周りが、にぎやかだ。ふと見上げると、傍の建物の上から見ている人の、いくつかの頭が見えた。
桜が見えるのかもしれない。上がってみることにした。最上階にあるテラスのようなところに出ると、以外と下が見にくい造りになっていた。真下にある桜は、見ることができない。
代わりに、真正面に大きく夕日が見えた。遠くの山あいにちょうど沈もうとしている。
飴色の夕日は、今日一日の色々なことを、ザバーっと、のみこんだかのようだ。それをすべて流すかのように、山あいにトロトロと溶けていく。
「沈む夕日」
4/8/2026, 9:37:14 AM