「絆」
暗闇の中に
ひとつ光が浮かんでいた
光に向かって
私は必死に手を伸ばす
光は宙を舞い
するりと私の手を掻い潜る
光の動きに合わせ私も踊る
踊るたびに
身体は闇の中で
硬かったり
鋭利だったりする
何かに当たり
身体はひとつ、
またひとつと
削れ、えぐれ、切られ
なくなっていった
やがて
私は宙を舞う光を見上げる事しか出来なくなり
光は天に昇り夜空に群れる星の中に加わっていった
どんなに捧げても
あの光の群れには繋がれない事をわかった私は
目を閉じ
完全な闇の中で
独り溶けていった
3/6/2026, 7:44:52 PM