あの日、アイツと寄り道した場所で見た虹。遠くの雲の切れ間から差し込む光と雨粒が、はっきりと作り出した虹。灰色の空を彩るあの七色のアーチは、まさしく「絶景」そのものだった。しかもあの時、回りには誰もいなかった。つまり、二人きりの「絶景」の記憶。その事実が、余計に虹を綺麗に見せた。…まあ、自分は、珍しく目を輝かせているアイツの横顔に釘付けで、虹のほうはあんまりじっくりとは見てなかったんだけども。【君と見た虹】
2/22/2025, 10:49:45 AM