あると

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『束の間の休息』

 試合が終わった。
 
 高校三年の夏。最後のインターハイ。決勝。

 同点からの延長、1ポイント負けだったけど、清々しい終わりだった。
 
 悔しくて涙が出るけど、あぁやり切った、って、顔はついつい笑ってしまう。
 汗をかいた体を地面に預け、鋭い日差しを受けて輝く空を仰ぐ。
 疲労した体はもう動く気がしない。暑い。それでも爽やかな気分だった。とても心地いい。

 ……終わった。

 そう思って、そのまま地面に溶けてしまいそうなくらいに脱力した。

 ____その瞬間だった。

 凄まじい衝撃波と爆発音。
 それと同時に、フィールドには大きなクレーターができた。

 力を抜いた体が、無理に緊張をつくって、体中が痛み出した。

10/8/2024, 10:43:45 AM