視線の先には、魔法の板があった。これを使っている間、俺は異界で英雄になるのだ。無意識のうちに板へと手が伸びていた。しかし、忘れてはいけない。この板には副作用がある。異界で感じる高越感は、脳内で麻薬のように作用し、平坦な現実とのギャップに苦しむことになる。『今日は、やめておこう』そう心の中で念じた俺は、ベッドに転がりスマホの画面をつつくのであった。
7/20/2023, 10:44:37 AM