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「キレイな青空が広がってるし、雨は降らないよね」
そう思い、傘を持たずに出かけたら、あっという間に空が暗くなり、雨が降り出した。
「通り雨かな」
と思って急いだけど、近くのお店に入る前に、ザーザー降りになる。
「あらら」
傘、持っておけば良かったな。と思いながら、
通り道にある、アパートの駐輪場に駆け込んだ。
「勝手にお邪魔させてもらってるし、早く止むといいなあ」
持っていたハンドタオルで体を拭きながら空を見上げるけど、まだ雨の勢いは変わらない。
「焦ってもどうにもならないし、誰か来たら事情を説明すればいいか」
自分ではどうすることもできないし、とりあえずスマホを取り出し、雨の情報を調べることにした。
「あと10分くらいか」
情報によると、あと10分ほどで雨が通り過ぎるらしい。
「これがマンガの世界なら、ステキな人が声をかけてくれたりするのになあ」
なんて考えながら空を見ていると、段々雨が弱くなってくる。
「良かった。情報通りだ」
小雨になったところで駐輪場を後にする。
「すぐに止んで良かった。ちょっと濡れちゃったけど…雨も悪くないか」
雨がくれた、空に大きく架かる虹のプレゼントに、思わず微笑んだのだった。

9/28/2024, 8:58:35 AM