まだまだ生きたい、未成年くん1号

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2024 5/19 ♯14 〈突然の別れ〉

 突然の別れといえば、今年の四月に祖母の家で飼っていた元野良猫が死んだことを不意に思い出す。
 その猫はよく冬になるとコタツの中に何食わぬ顔で入っていた。僕が幼いときにコタツに足を不器用に突っ込んだ時、猫に引っ掻かれたのはまだ根に持っている。そのおかげで、それ以来僕がコタツに足を入れるときはゆっくりゆっくり、コタツの中を必要以上に確認しながら入れるようになった。今となってはとんだ無駄手間でしかないのにこの癖は直る気配を見せない。なぜだろうか。
 もしかしたら、本当は猫がいきなりコタツの中から出てきたら、本当は死んでなかったらなんて夢物語を想像する時間を稼ぐためにゆっくりゆっくり覗くのかもしれない。
 もうコタツには人の脚しかないのは、言うまでも無い。

5/19/2024, 11:06:04 AM