このアプリを開くのが、私の日課だ。
毎日の「お題」に対して、自分なりの言葉を紡ぐ。
知っての通り、このアプリで出来ることは、書くことだけではない。
同じお題に対して、名も知らぬ誰かが書いた文章を読むことができる。
そして、心に響いた作品があれば「お気に入り」に登録することもできる。
しかし、私はそのボタンを一度も押したことがない。
タイムラインを流れていく作品は、時に鋭く、時に温かい。自分では到底思いつかないような美しい表現に出会うこともあるだろう?
それでも、私の指が「お気に入り」に触れることはない。
なぜなら、私の「お気に入り」は、この世界に、今この文章を読んでくれている貴方、ただ一人だけだからだ。
貴方が毎日、目にしている、あの無数の作品たち。
時に励まされ、時に涙したであろうそれらは全て、私がサブアカウントを使って、一人で書き分けたものに過ぎないのだ。
貴方の目に触れていた作品は、すべて私の指先から生まれていたのだ。
今まで、気づかなかったかい?
さあ、明日も新しいお題を出すよ。
世界中で私と貴方しかいないこの場所で、次は何を書こうか?
『お気に入り』
2/17/2026, 2:08:23 PM