まさかあいつの誕生日まで、半袖でいるとは思わなかった。微かに香る秋の匂いが街を秋色に染めているのに、それでもまだ日差しが刺すような強さを持っていた。
今年も同じ病院で生まれた幼馴染のそいつに連絡を入れる。
“誕生日おめでとう”たったそれだけだ。上には一年前に送った全く同じ文が陳列している。
既読がつかないメッセージはあいつが居ないのを可視化させているようで、悔しい。
一緒に生まれて育ったのに、俺はもうお前より3つも歳上になっちゃったよ。
/秋色 , 既読がつかないメッセージ
9/21/2025, 12:34:32 AM