【お題:踊りませんか?】
ゾーンに入る
という言葉を
初めて聞いたのは
元 体操選手
内村航平さんの
言葉だったと思う
ゾーンに入ると
集中力、身体、メンタルが
この上ないほど 整い
その能力が極限まで
引き上げられるという
スポーツ選手であれば
競技において
素晴らしいパフォーマンスが
できることになる
元水泳選手
岩崎恭子さんも、
金メダルを獲った
試合について
どんなに泳いでも
体が軽く 疲れは感じられず
非常に気持ちがよい状態だった
オリンピック決勝
ということを忘れて
ずっとこのまま
泳いでいたかった
ということを 後に話していた
今思えば 彼女も
ゾーン状態に
入っていたのだろう
ゾーンは なにも
スポーツ競技にだけ
見られることではないようだ
山岸凉子の
「アラベスク」は
バレエを題材にした漫画だが
最終回の 間際
主人公ノンナが
やはりゾーン状態に入り
この世のものとは思えぬ
踊りを見せる
静寂のなか観客は
肉体と精神が
極限まで
研ぎ澄まされたときだけに
到達できる境地へと
ノンナの踊りによって
誘われるのだ
4次元の世界は
肉体や時間の制約を
一切受けないというが
漫画という
2次元の媒体を通じて
私たち読者も
その4次元レベルの
極地の美を 垣間見せられる
ジャンルを問わず
その境地に
立つことができる者は
その技をもって
世の人々に
肉体を超えるような
感動を伝えてくれる、
真の意味での
芸術家なのかもしれない
10/5/2023, 2:11:08 AM